お子さんの「授業中にじっとしていられない」「集中力がない」「勉強が続かない」といったお悩み、もしかしたら「姿勢」が原因かもしれません。一見、学習とは関係なさそうな「猫背」が、実はお子さんの学力や将来の健康にまで大きな影響を及ぼす可能性があるのです。今回は、現代の子どもたちに増えている「猫背」の問題と、それを根本から解決する「体幹」の秘密について、分かりやすく解説していきます。
現代の子どもたちに広がる「姿勢のSOS」
文部科学省の調査によると、子どもの運動能力は1985年頃をピークに低下しており、近年は横ばいの状態が続いています。その背景には、テレビゲームなどの室内遊びの増加、屋外で遊べる場所の減少、習い事などによる遊び時間の減少など、体を動かす機会の減少が挙げられます。
特に気になるのは、現代の小学生に多い「授業中に頬杖をついたり、脚を組んだりする姿」です。
これは単に「だらしない」態度なのでしょうか?いいえ、実はそうではありません。
これは「正しい姿勢を保つための筋力が衰え、自分の体を支えきれない」ことを示しているのです。
座っているだけでも体を支えるのがつらく、無意識のうちに楽な姿勢をとってしまうほど、現代の子どもたちの筋力は衰えていると言えます。
特に気になるのは、現代の小学生に多い「授業中に頬杖をついたり、脚を組んだりする姿」です。
これは単に「だらしない」態度なのでしょうか?いいえ、実はそうではありません。
これは「正しい姿勢を保つための筋力が衰え、自分の体を支えきれない」ことを示しているのです。
座っているだけでも体を支えるのがつらく、無意識のうちに楽な姿勢をとってしまうほど、現代の子どもたちの筋力は衰えていると言えます。

猫背が引き起こす「学習能力」と「健康」の悪循環
猫背の姿勢は、お子さんの学習にどのように影響するのでしょうか?
脳への酸素供給が不十
分な状態では、眠くなったり、集中力や思考力が低下してしまいます。
分な状態では、眠くなったり、集中力や思考力が低下してしまいます。まず、背中が丸くなると、心臓や肺を保護する「胸郭(きょうかく)」と呼ばれる胸の部分が狭くなります。そうすると、体内に取り込まれる酸素の量が減少し、脳に行きわたる酸素が不足してしまいます。
姿勢の悪さは
「集中力低下」→「学習意欲の減退」→「成績不振」という悪循環を生み出す可能性があります。
さらに、お子さんの学習にとって極めて重要なのが、小学生の時期です。小学生のこの時期に神経系の発達がほぼ完成します。これは、あらゆる物事を短時間で覚えられる「一生に一度だけ」の貴重な時期なのです。
大切な時期に、姿勢の悪さが原因で集中力が阻害されることは、学力形成に大きなマイナスとなるでしょう。
そして、健康面でも深刻な影響があります。
子どもの頃に悪い姿勢の癖がつくと、その癖は大人になってもなかなか直らず、将来的に腰痛や肩こり、ひざ痛といった症状が早い段階で現れやすくなると警告されています。
お子さんの将来の健康を考えたとき、成長期に正しい体の使い方を身につけさせてあげることは非常に重要なカギとなります。

姿勢の要!「体幹」を鍛えてブレない体に
では、どうすればお子さんの姿勢を正し、集中力を高めることができるのでしょうか?
その鍵となるのが、ズバリ「体幹」です!
体幹とは、手足以外の「胴体全体」を指し、首の付け根から股関節の付け根までも含む重要な部位です。体幹がしっかりしていると、体を動かすときに背骨の腰椎部分がしっかり固定され、まるで一本の「柱」のように体が安定します。
陸上競技選手が手足を大きく振って走っても体がブレないのも、体幹の安定性があるからなのです。体幹がブレると、余分な動きが増え、体力を消耗し、良いパフォーマンスも生まれません。
体幹の深部にある重要な筋肉が、お腹の周りをコルセットのように一周している「腹横筋(ふくおうきん)」です。この腹横筋は、人が何か動作をする時に「最初に力が入る」部分でもあります。物を持ち上げたり、ケンケンをしたりする時も、必ず最初に腹横筋に力が入るのです。そして、この腹横筋の働きを最大限に引き出すために大切なのが「肋骨を締める」こと。肋骨を締めることで、腹横筋に圧力がかかりやすくなり、体幹をより安定させることができます。この「肋骨を締める」感覚は、鼻から息を吸い、口からゆっくり息を吐き出すときに、肋骨と肋骨の間が狭まる感覚を意識すると掴みやすくなります。もう一つ重要なのがお尻の筋肉である「大殿筋(だいでんきん)」です。腹横筋に入った力と足の裏から伝わる地面の力を受け止め、手足に伝える役割を果たすため、この筋肉がうまく機能しないと体幹を強く保つことはできません。
正しい姿勢を保つことは、それ自体が立派な筋肉運動です。
これを繰り返すことで、正しい姿勢が脳にインプットされ、筋肉が自動的に正しいポジションで機能するようになるのです。
これを繰り返すことで、正しい姿勢が脳にインプットされ、筋肉が自動的に正しいポジションで機能するようになるのです。


親子でできる!姿勢と集中力を育むための親御さんの役割
お子さんの姿勢を正し、集中力を高めるためには、親御さんの協力が不可欠です。
| 親による観察とプラスのフィードバック |
| 「立つ」「座る」「歩く」「走る」といった日常生活での姿勢や動きをよく観察してあげてください。「もう少し腕を上げてごらん」「今度は〇回までがんばってみよう」といったプラスになるフィードバックをしてあげ、正しい体の使い方ができるよう促してあげることが最も大切です。 |
| 親子のコミュニケーションとスキンシップを大切に |
| 親子の触れ合いやスキンシップを取り入れることで、トレーニングが一段と楽しくなり、お子さんも飽きずに続けられます。これは単にお子さんの体力・筋力アップだけでなく、親子のコミュニケーションを深めることにも繋がります。 |
| 昔遊びが最強の体幹トレーニング |
| 現代の親御さんが子どもの頃に親しんだ「ゴムとび」や「けんけんぱ」といった昔ながらの遊びは、実は体幹を使う要素がふんだんに含まれており、自然に正しい姿勢が身につく素晴らしいトレーニングになります。体をたくさん使って遊ぶ中で、運動神経(コーディネーション能力)も発達します。 「ゴムとび」は体幹を安定させ、「けんけんぱ」はバランス感覚を、「だるまさんがころんだ」はピタッと止まる能力を養えます。 「危ない!」と感じた時にピタッと止まれる、サッとよけられる、走って逃げられるなど、災害や事故が多い現代において自分の体を頼りにする能力を育むことにも繋がります。 |
| 回数よりも正しい姿勢を意識する |
| トレーニングを行う際は、決して無理をせず、回数をこなすことよりも「正しい姿勢で行うこと」が最も重要です。設定された回数はあくまで目安とし、お子さんが正しい姿勢でできる範囲で続けることが大切です。無理に回数を増やそうとすると、姿勢が崩れてトレーニングの効果が薄れてしまう可能性もあるので、注意しましょう。 |

お子さんの未来のために、今からできること
体幹を鍛え、正しい姿勢を身につけることは、単なる運動能力の向上だけでなく、お子さんの学習意欲や社会的な印象、そして何より「自分の体」を頼りにする能力を育むことにも繋がります。
姿勢が良ければ、ハツラツとして見え、歩き方が正しければ颯爽としてかっこよく見えます。それだけで周りに与える印象が良くなり、お子さんの人生を変えるきっかけにもなるでしょう。
姿勢が良ければ、ハツラツとして見え、歩き方が正しければ颯爽としてかっこよく見えます。それだけで周りに与える印象が良くなり、お子さんの人生を変えるきっかけにもなるでしょう。
ぜひ今日からお子さんの姿勢に注目して、体幹の重要性を理解し、日々の生活に意識的に取り入れてみませんか?


