ふとした時に感じる腰の痛み、そしてそれが長引く慢性腰痛に悩んでいませんか?
その腰痛、もしかしたら「心」と「脳」からのメッセージかもしれません。今回は、皆さんの腰痛が「もう治らない」から「もしかしたら治るかも!」に変わるかもしれない、心の健康との意外な関係について、分かりやすくお伝えしたいと思います。

 

その長引く腰痛、単なる「故障」じゃないかも?

まず、皆さんが悩む慢性腰痛の正体について少しお話ししましょう。
急に重いものを持ったり、急にひねったりして「ギクッ!」とくる腰痛ぎっくり腰)は、学術用語ではないものの、多くの人が経験する急性の腰の痛みですね。多くの場合、しばらく安静にしたり、治療を受けたりすれば数週間で良くなることが多いとされています。
でも、何ヶ月も、何年も続く腰痛はどうでしょう?実は、慢性腰痛の病態は急性腰痛とは本質的に異なると考えられています。画像検査で椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症といったはっきりとした原因が見つからないのに痛みが続くケースが、腰痛全体の85%以上を占める非特異的腰痛だと言われているんです。

これは例えるなら、身体の警告ランプがつきっぱなしになっている状態。本来、痛みは危険を知らせる大切な警告信号ですが、それが長引くと、痛みそのものが病気になってしまうことがあるんです。
神経系が過敏になったり、脳の中で痛みの回路が強化されたりして、ちょっとした刺激でも痛みを感じやすくなる神経系の変調が起こると考えられています。

 

 

腰痛と心の健康の「意外」な関係

慢性腰痛の多くは、実は心因性腰痛であると言われているのをご存知ですか?
腰痛の背景には、身体的な要因だけでなく、心理的な要因や職場・家庭などの社会的な要因が複雑に絡み合っていることが多いのです。

例えば、日常生活でのストレス、育児や介護による疲労、人間関係の悩み、漠然とした不安、抑うつ状態など、心の負担が大きくなると、腰痛が悪化したり、長引いたりすることが明らかになっています。


さらに、痛みがあることで活動が制限され、気分が落ち込み、それがまた痛みを強く感じる…という悪循環に陥ってしまうこともあります。

このような負のループにはまってしまうと、痛みはどんどん深刻化してしまうのです。


「もう治らない」を「治るかも!?」に変えるヒント
では、この悪循環から抜け出して、「もう治らない」という気持ちを変えるにはどうしたら良いのでしょうか?そこで重要になるのが、心の健康へのアプローチ、特に認知行動療法という考え方です。

「難しそう…」と感じるかもしれませんが、これは特別なことではなく、日々の暮らしの中で実践できるヒントがたくさん詰まっています。

 

 

痛みの「認知(とらえ方)」を変える

人の感情や行動は、出来事そのものではなく、その出来事をどう解釈するかによって決まると言われています。
ネガティブな考え方を、合理的な思考に置き換える練習をすることで、痛みへの感情的な反応をコントロールできるようになります。
例えば、「腰が痛いから、もう何もできない!」と何もできないと思い込む思考に陥っていませんか?もしそうなら、こう考えてみてください。
痛くてもできることはたくさんある。」痛みがある中でも、できる事に焦点を当てる事が大切です。

痛みと「行動」のパターンを変える

痛みがあっても、できるだけ早く日常生活に戻ることを奨励し、腰に負担の少ない生活を送るための目標を設定することが大切です。

痛いから動きたくない…」という気持ち、よく分かります。ですが、過度な安静はかえって筋力低下や関節の拘縮を招き、痛みを悪化させる原因になることもあります。

 

例えば、小さな目標を設定しできたらカレンダーに丸をつけたり、シールを貼ったりする。ポジティブカレンダーを作る事もおすすめです。

画像のような、小さな事でも確実に達成できる目標を毎日設定し、この小さな達成感を毎日積み重ねていくことも、心の喜びとなり、自己肯定感を高め、最終的に痛みの軽減に繋がっていきます!
散歩など無理なく始められる運動から継続し、そこから得られる爽快感は心身にも良い影響をもたらします。
できた!」という小さな喜びをたくさん集めていくことが、慢性腰痛から解放される大切な一歩になります。

最後に

慢性腰痛は、身体だけの問題ではなく、心や社会的な要因が複雑に絡み合っていることが多いのです。だからこそ、一人で抱え込まず、私たち専門家と一緒に、多角的にアプローチしていくことが大切です。
当院では、皆さんの仕事内容家庭環境趣味スポーツなど、ライフスタイルを丁寧にヒアリングし、一人ひとりに合わせた具体的な生活指導や運動習慣のアドバイスを行っています。無理なく、楽しく続けられる方法を一緒に見つけていきましょう!